骨髄バンクのドナーから提供を受け骨髄移植を受けた矢野秀虎君と仮面ライダーゴースト主演の西銘駿さんのやり取りは話題となり、テレビの情報番組でも取り上げられました。その時のお気持ちを伺いました。
PROFILE
西銘駿さん
僕は沖縄県出身で、自分がどこまでやれるか試してみたいと思い、高校入学と同時に上京しました。東京の生活に慣れて落ち着いた高校2年生の時に、ジュノン・スーパーボーイ・コンテストに応募しました。ジュノンボーイは13520人の応募があり、グランプリに決まったときは実感が沸きませんでした。ファイナルの11人に選ばれただけではないかと思って。1人ずつアピールをするのですが、他の応募者のすごさに圧倒されていました。僕は、とりあえずやれることは出し切ろうと沖縄伝統のエイサーと島太鼓のパフォーマンスをしました。後でジュノンの審査員に、「初々しさ」がある人を選びたかったと言われました。今考えるとなぜ自分が選ばれたか分かりませんが、運がよかったのだと思います。その後すぐに『仮面ライダーゴースト』の主演が決まりました。とんとん拍子に行き過ぎ、高校1年生の生活と今が違いすぎて、本当に怖いです。
仮面ライダーゴーストのオーディションもありました。いきなり台本を渡され、演技してくださいという感じで・・・。演技は今までやったこともなかったので、思わず「どうやって読むのですかと」聞いてしまいました(笑)。自分の人間性を聞かれたり、その場で用意される台詞で演技することもありました。全く上手くできず「あ、もう終わったな~」と思いました。今は演技することに慣れてきましたが、まだまだ未熟なところがたくさんあり、日々反省です。最初は、監督に怒られてばかりでしたが、愛のムチだとありがたく思っています。また、仮面ライダーは小さいころから観ていたので、出演させていただいていることに感謝しています。演じている実感は沸いているのですが、自分が見ていた仮面ライダーが「僕」であり、子供から見られていることにプレッシャー感じます。残り10話あるので、がんばらなければと思います。
仮面ライダーが大好きで、病気と闘っている子供の写真がツイッターにアップされていることを一緒に住んでいる叔母から教えてもらいました。「これまで頑張ってきて良かった」と本当に嬉しくて涙がでました。そのツイートは自分宛ではなく、みんなに向けたものでした。事務所から禁止されていましたが、思わず返信していました。20~30話の撮影をしているときで、演技のことですごく悩んでいました。皆さんは秀虎君が仮面ライダーに助けられたと思うでしょうが、逆に僕が助けられました。本当は直接会って感謝の気持ちを伝えたかったです。 ちょうどスケジュールが合わず、秀虎君会うことができず残念でした。ツイッターだけではなくて、テレビの情報番組で取り上げられ、スタッフの方が僕のビデオメッセージを病院へ届けてくれました。番組で取り上げられ、秀虎くんに感謝の気持ちを伝える機会を与えてくれてうれしかったです。毎日が撮影で忙しいと『仮面ライダーゴースト』が、日本中で観られているかどうかという不安はありました。でも、自分の頑張っている姿が秀虎君に伝わったと思いますし、日本中の子供たちに夢と希望を与えていると実感しました。